焙煎

焙煎

冬との接点は、鼻先だったり畳だったり、生豆や焙煎機だったりする。冷たい空気に立ちのぼる、この香ばしい煙に、遠い昔の遠い場所で、きっと誰かも魅了されていたのだろうなんて思うと、ふしぎな気持ちになります。

焙煎なんて、決してひとりのオリジナルなものではなく、ずっと遠くから脈々と、無名の誰かに営まれてきた、家族や隣人のための台所仕事。偶然にもその集積を預かって、愉しく使わせてもらっている。

心地よく膨らんだ豆を、袋詰めをしている妻に持って行くと、「今日も美味しそうですねえ」と言っていた。

さ、コーヒー淹れて、ちょっと休憩。