ねこ

イエロー・サブマリン(余白通信2号より)

ビートルズの曲をはじめて耳にしたのは、一体いつだったか。たぶん、CMかテレビ番組だろう。小学校の音楽の授業で、「イエスタディ」をリコーダーで吹いた記憶もある。課題曲だったか、自分で選んだものだったかは定かではない。

今、家にはビートルズのレコードが2枚ある。1枚は、レコードを買い始めた頃、とにかく何でもいいから知っている曲を聴きたくなって買ったもの。もう1枚は、「イエロー・サブマリン」を聴くためだけに買ったもの。

「イエロー・サブマリン」を知ったのは、6年くらい前。当時、まだ在らぬ「余白」という店のロゴやメニューを考えていた。お店のことを本格的に考え始めたハタチの頃から、構想や雑文やメモを書きつけたノートは、たしかその時、5冊目くらいだった。

潜水艦のロゴを閃いた経緯は、全く覚えていない。でも、不思議なことに、閃いた場所は覚えている。大阪にある、星霜珈琲店さんだ。ノートには、「もぐる」「潜水艦」と書きつけた。

さて、潜水艦の絵を描いてみよう、という時に気付いた。僕は潜水艦なんて見たことがない。困ったら、検索。なんとも現代風だ。

「潜水艦」の検索結果には、凛々しい潜水艦と一緒に、ヘンテコなイラストがあった。ふーん、ビートルズの曲か。これが、「イエロー・サブマリン」との出逢い。

本物の潜水艦の写真を求めていた僕は、素っ気ない態度で流した。数日後、今度は神戸のモトマチ喫茶さんで、今のロゴの元になった潜水艦の絵を描き上げた。

そして、数年後。神戸のレコード屋で、あのヘンテコな潜水艦のイラストのことをふと思い出す。家に帰り、針を落とすと、素敵な曲が流れた。