IMG_3333

贈るコーヒープロジェクト

うちで使っているのは小さな焙煎機。気温や湿度、空気の流れ、豆の状態などによって、日々焙煎は変化します。そんな移ろいの中で、何かひとつ安定した軸を持っていれば、その変化すら愉しむことができるものなので、釜に入れる豆の量を一定にしています。

すると、ご注文の量が、ちょうどその倍数になることの方が少ないので、毎日必ず豆が余ります。店舗があれば、翌日も販売したり、喫茶用にしたりできるのですが、僕たちはそのような道を持たないので、余った豆の宛先を考える必要がありました。

まずはもちろん、自分たちが飲むためのコーヒーとして。コーヒー豆屋をやっていて素敵なことのひとつは、毎日美味しいコーヒーを飲めることです。また、家に来ていただいた方への試飲や、色々な「おまけ」として差し上げることもあります。

おすそ分け、です。

ただ、ここまでだと、自分と、その周りの環から外へは行きません。身の回りの小さな範囲を大切にする一方で、そこで回路を閉じてしまうのではなく、常に別の環へと繋がっていく必要があります(閉じる回路の危険性は、毎日様々なニュースで流れていますね)。

そこで、2017年から始めたのが、「贈るコーヒープロジェクト」です。

おすそ分けを、次の人へと贈るもの。

 

良い気分は、パス!

コーヒー豆を購入された方に予告なしで、「1杯分のコーヒー豆」を贈ることがあります(気が向いたらなので、ランダムです)。

贈られた方は、お返しは要らないので、是非それを誰かに贈ってあげてください。そうしてひと息をついた誰かが、また別の誰かのために何かを果たし、温かみが巡っていけば、と願っています。

テーマは『コーヒー1杯分の温かみが、社会を循環していく』です。

小さな範囲から、ちょっとしたことからでいいと思います。今回のプロジェクトには関係なくても、日常で、何か「贈り物」を受け取ったと感じたなら、誰かにパスしてください。良い気分は、どんどんパスすべきなのです。交換で済ませるのではなく、外へ外へとパスする。

時に、温かな連鎖に想いを馳せながら飲むコーヒーもいいものです。