ちょうどいい

趣味としてのコーヒーではなく、生活のリズムの中で淹れるコーヒーとなると、これはもうやっぱり、自分の好みと「いつもの」を、さっさと掴んでしまうのがよいです。

味の濃さは「分量」で見つけます。1杯をつくるために、ひとまず豆を14g使って、仕上がりが150ccくらいがよいのか、200ccくらいがよいのか、このあたりが料理の塩加減です。うちは最近、170ccくらいが好みです。

2杯つくる時は、時間がかかる分、味が出やすくなるので、単純な倍量から少し減らした25gくらいで調整します。仕上がりは、300cc~400ccくらい。

もっと濃くしたければ、豆の量を増やします。もっと淡くしたければ、湯の量を増やします。

豆を減らしていくのは、ブラック企業と一緒で、ひと粒から無理に搾取するというのは、後味が悪くなります。豆の方にも、いい仕事をするために、最低限これくらいは人員が必要、という都合があるわけです。

そして、もうひとつ大切なのが、「時間」です。ほうれん草を、いつまでもゆっくり茹でていても、美味しくなくなってしまうのと同じで、コーヒーもシャキッと仕上げるタイプの食材です。よい味は、はじめの1分ほどでほとんど出ますので、ドリップの後半は、ちょうどいい分量まで薄めているというイメージです。

できれば、2分半前後で淹れ終えると、ちょうどいい加減です。このためには、お湯が渋滞しないように、穴の大きなドリッパーを使ったり、豆を粗めに挽いてやるとよいです。すきまが大切です。

家庭料理ですから、上手な人ほど、細かいことは気にしておらず、いい加減と好みを知っています。それさえ分かれば、寝ぼけていても美味しく入ります。